判定結果の異常時の警告方法について

判定を行なうのは一般的に異常の有無を確認するのが目的ですよね。異常の数値を表示したが入力担当者が作業が忙しく見逃す場合があるかもしれませ ん。
従って、数値の異常時には何らかの警告表示を行なうようにしてみましょう。
前ページでの判定レベルが「不可」の場合を「異常」とします。「不可」が発生したら異常を警告するようにしてみましょう。
方法としては、一つは判定「不可」のテキストボックスの背景色を赤地にして強調させます。
もう一つはメッセージを書いたユーザーフォームを表示させる方法です。
1.異常時に判定のテキストボックスの背景色を赤地にして強調する方法:
採点結果を入力したときに不可を検出すると、テキストボックスの背景色を赤地にします。それ以外では白地のままです。
下図のように数学のテキストボックス4の「Exit」のプロシージャに追記致します。
図1
色の「コード番号」は、覚えきれないのでプロパティのBackColorで色を指定すると数値が表示されます。その数値をコピーしてプログラムに貼り付け ます。
図2
プログラム内に数値を貼り付けると自動的に少し修正されますが、その状態で問題ありません。
同様にして国語(テキストボックス5)、及び英語(テキストボックス6)の「Exit」のプロシージャにも追記します。「TextBox3」を 「TextBox8」、「TextBox9」に書き換えるだけです。
確認してみましょう。図3
この状態で40点以上に修正してみましょう。図4
プログラム中でプロパティの変更を許可していますので入力ファイルを表示させる「入力開始」ボタン、及び「書込み」コマンドボタンのプロシージャでリセッ トしておきましょう。
1)「入力開始」ボタンのプロシージャに追記
図5
2)「書込み」コマンドボタンのプロシージャに追記
図6
2.ユーザーフォームを表示させ異常を警告:
1)警告用のユーザーフォームを挿入しましょう。
①コードウィンドウの左上の「ユーザーフォームの挿入」をクリックします。図7
ユーザーフォーム2が画面に表示されると共に、プロジェクトのフォームフォルダーにもUserForm2が表示されます。
図8
2)ツールボックスから警告用のラベルを3個とコマンドボタン1個を貼り付けます。
図9
3)それぞれのプロパティの「Caption」に文字を書込みます。
ラベル1には「警告」、ラベル2には「次の科目が不可となっています。」
ラベル3は「label3」の表示を消して空白としておきます。
コマンドボタンには「了解」と書きます。
図10
警告用ですからそれぞれのラベルの文字をプロパティの「Font」、「ForColor」で好きなように強調して頂いて構いません。
4)コマンドボタン「了解」をクリックしたら、このユーザーフォームを非表示にするようにします。
①コマンドボタンを右クリックし、メニューの「コードの表示」をクリックしてプロシージャ画面を表示させましょう。
②そのプロシージャにユーザーフォームを非表示(Hide)すると書き込みます。図11
5)警告用のユーザーフォームが準備できたので「不可」が発生時にこのユーザーフォームを表示させましょう。
先の背景色の警告と同じ要領でテキストボックス4、テキストボックス5、テキストボックス6の「Exit」のプロシージャに書き込みます。
図12
6)確認してみましょう。図13
警告文書でアンドマーク(&)で文字を連結して文書を「数学の点数が38点 (テキストボックス4の値)です。」と作成していますが、ここではテキストボックス4の値とは連結させずにただ単に文字だけの文章だけでも構いません。例 えば"数学"と書くだけでも問題ありません。
【参考】テキストボックスの値を連結させていますが、エクセルシートのセルを指定して連結させることも可能です。
今回は説明の都合上、判定のテキストボックスの背景色を変えるプログラムと警告用ユーザーフォームを同時に表示させましたが、警告用ユーザーフォームの表 示のみでよければ、下図の赤線部分のプログラムを消去すれば、ユーザーフォームの警告だけとなります。
図14
以上で異常時の警告方法についての説明を終わります。
ここまでは、入力作業の流れによりマクロの組み方をどのように工夫する必要があるか、また入力した結果に対して注意喚起をした方が良い場合の注意換喚起方 法について説明して参りました。
この先は序章に紹介しました「発注入力」システムの作成を行ないながら説明を進めて行きます。
   
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